自転車との出会い スイス奮闘後編

 

Mendrisioからカナダで行われたステージレース

Tour of York regionに派遣された。

記憶は薄いが、強力なメンバーと大陸的な道路と横風に翻弄され

まったく勝負にならなかった思い出だけが残っている。

一般に日本人は体型的に外国人に劣る。

体が小さくスピードレースや横風に弱い。

 

山が無く、風の強いベルギーやオランダのレースでは苦戦を強いられる。

その点、スイスやイタリアは国土が広くなく、地形的に日本と類似しているので、

風も強くなく日本人には比較的走りやすい。

今は、新城選手や、西谷選手の様な体幹がしっかりして、ガッチリしたスピードのある

選手もいるので一概には言えないが。

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●レース後にトロント市内でチーム員と監督(中央)と。

例によって試合中の写真はない。


オーストラリアを走っている時に峠を越えてさて下りと思ったら、

どこまで走っても下りにならない、登り終わったらまた平地の横風で泣けた。

登りと下りはセットと染み込んだ体にはこたえた。

後で調べると、断層で平野に段差が付いている地形になっていた!


 

オーストラリアも、カナダも完走はしたが、個人的には全くいいところがなく、

自分自身の弱点を叩きつけられた思いだった。

具体的には横風の対応と疲労回復の遅さ。

この弱点はレースのレベルが上がれば上がるほど、

大きな障害となり後々も苦しんだ。

 

スイスの自転車競技のシーズンオフは早く、9月中で主要レースは終了する。

オフには少し早い気がするが、この時期になるとスイスの気温は急激に下がる。

9月に出場したチューリッヒ選手権では朝の気温が10度近くまで下がって

とても驚いた思い出が有る。

しかし、選手も慣れたもので、ちゃんと冬のウエアを準備している。

ヨーロッパの気候は日本に比べると厳しいが、そこに住む人々は

肉体的にも衣服的にも準備対応が出来ている。

 

そしてシーズンオフ。

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●’88隣町のコモがジロのゴール地点に。

上はシーンケリー(かっこええわーー)

下は初期のLookのカーボン

 

10月のある日、とある決断を胸に、放浪の旅に出た。

無計画なヨーロッパ周遊・・・