もう20年以上前の事なので、書いても問題ないと思うのでここに記す。
赤坂でのプロ車連担当者の話は単純で、プロ資格の付与と強化指定選手になったと。
なので、とにかくプロ登録してくれと言う事。
プロ登録すれば、恩典が有りますよと。
実は今回走ったプロ・アマオープンは賞金レースで、
着順によってお金が頂けるレース。
賞金と言っても現在の実業団レースの様な小遣い程度でなく、
プロとして生活していける事を
前提としての賞金・・・。
もう時効だし書いてもいいだろう、1位で200万円、10位で20万円。
私は8位で40万円。
宿代も払わず、エントリー費も払わず、交通費を頂き40万円!
そして、大分での強化合宿に参加してくださいと。
この合宿は担当者の言葉で『走っても、走らなくてもいいですが
是非参加してください』という合宿。
つまり、今回のレースの慰労合宿。
そして、合宿参加には交通費と一日3万円の手当が支給される。
レースで40万円もらって、6日間の合宿で一日あたり3万円!
貰ってません。
貰える条件はプロになる事。
お金は当然欲しかったし、プロと言う舞台でやることに正直魅力も感じた。
でも、憧れのサンツアーに入社してまだ数か月、
誘って頂いたH田先輩のことを思えば軽率には動けなかったし、
何よりも私自身がサンツアーが大好きだった。
そしてもう一つの大きな理由。
競技者としてスイスでの経験からプロロードは私の
走る世界ではないと肌で感じていた。
気温、スピード、距離・・・全てが別世界。
開催国であるがゆえに、出場枠は12名、強化選手になれば
出場の可能性が僅かでもあるとの思いも
頭をよぎったが、最終的にはサンツアーに残り、
アマとして頑張る道を選ぶ。
悩み抜いた24歳の春。