高校時代に私の競技の基礎を作ったイトーレーシングのことを少し。
先日も書いたが、当時私が所属したイトーレーシングは高校生中心のチームで
で、中学生もいた若者チーム。
その頃のクラブチームはどこも、若手が中心だったと思う。
余談だが、シルベストもそうだけど、ほんとにクラブチームの平均年齢は上がっていると思う。
高校生の競技者はどこへ行ってしまったのだろう?競技力向上を考えたとき、憂うべき事態だ。
●なぜか普段着です(上段右から二人目)。選手は一人を除いて全員学生!
当時の練習は学校から帰った夕方に自転車店に集合し、通称経大コースと呼ばれる
千里ニュータウンの一周9.2キロの周回を2,3周回。
緩やかな丘陵地の比較的きれいな2車線。これが基本コース。
たまに勝尾寺の登り練習。
週末は色々で銭原、亀岡あたりをよく走ってたように思う。
琵琶湖自走一周とか篠山とかは結構行ったけど、基本長距離はあまり走ってなかった。
先輩もそうだったし、そんなものと思っていた。
異論はあるかもしれないが、これが少年時代の練習として良かったと今でも思ってる。
というより、あの練習をしていなかったら、選手時代の成績はなかったかもしれない。
経大コースには千切りあいポイントが3か所ほどあって、これをもがき倒す。
ゲーム感覚で頭の取り合いをする。信号もあるので、結果的にインターバル的な練習。
明るいうちにあっという間に練習終わり。
ここでの練習でゴール前の得も言われぬ感覚、定型化できない勝つ走りを学んだと思う。
相手のタイプ、風の有無、勾配、自分の脚・・・カンと言うしかない位置取りとタイミング、
これは出来るだけ若い内に付けておいたほうが良い種類のスキルだと思う。
歳をとればとるだけ、獲得しにくい感覚であると思う。
サンツアーの先輩Y本さん、中村(ガソリンアレイ店主)、Hし、H田、N沢、岡田(宿野輪天堂店主)、
それぞれが走りに特徴があり、プロになっても通用する素材もいた。
そんな仲間からパワーをもらい互いに成長していった。
あの頃にバンバン距離を走っていたらどうだったろう?
多分、あのゴール前のきわきわの状況から、勝つための解を導き出すスキルを得ることが
できなかったのではないのだろうか。
個人の考えではあるが、高校生以下の若い選手は長距離はあまり走らないで、自転車遊び
ぐらいの感覚で先輩、後輩と競い合ってほしい。
長距離は身体、特に関節が出来てからで十分だと思うし、高校生としてしなければいけないことは
自転車競技だけではないはずだ。
高校時代の成績は走りこむ選手には劣るかもしれないけど、長距離を練習して強さを発揮するのは
成人になってからでも遅くないと思うし、そのほうが後々伸びる気がする。
●西日本実業団少年の部2位ですごく不満そうな顔
●探してもこれくらいしか出てこないクワハラ時代の写真。左は国際ロード大阪だと思う。
高校時代をイトーレーシングでその後20歳からはクワハラ、V.C.Mendrisio、サンツアー、そしてクラブシルベスト
と色々なチームにお世話になったが、どのチームに対しても感謝の気持ちで一杯で、そこに参加して
人生の一部を過ごしてきたことは、自分自身の良き思い出であり、誇りでもある、という気持ちは敢えて此処で明記しておく。